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May 26, 2013

安倍晋三「美しい国へ」

本書は、小泉内閣で官房長官を努めていた
2006年に出版されたもの。
その後、総裁選挙へ出馬、選出、内閣総理大臣に指名される。
2007年の参議院選で敗北、体調悪化で突然の辞職。
当時は、短命過ぎて、何をやりたかったのか、
全く分からなかったが、
第2次安倍政権が誕生、支持率も好調な中で、
あらためて本書を読み返すと、
良くも悪くもブレていないことがよく分かる。

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第一章 わたしの原点
この人の祖父は、安保改定の岸信介なのだ。
そして、自民党が結成された理由は、反共だけでなく、
「自主憲法の改正」なのだ、といっている。

第二章 自立する国家
安倍総理も同行した2002年の小泉元総理の日朝首脳会談、
拉致被害者の一時帰国、永久帰国の判断の裏側が語られる。
強気な態度がよく分かる。
靖国神社問題にも触れられており、
A級戦犯が合祀された時期と
中国が靖国批判を始めた時期が異なると指摘している。

第三章 ナショナリズムとはなにか
日の丸を掲げるのは、決して偏狭なナショナリズムでない、
他国の国旗を焼く行為こそ排他的であると。

第四章 日米同盟の構図
警察予備隊に対する「戦力なき軍隊」の矛盾、
自衛隊の行使できない集団的自衛権について指摘している。
交戦権がない、というのは、
テロリストが東京湾に大量破壊兵器を積んだ船に乗ってきても
相手からの攻撃がなければ、何もできない、と論じている。
湾岸戦争の時のようにお金だけ出しても駄目だ、
PKOに参加しても丸腰では
日本人さえ自衛隊は守れない、と言っている。
まさに、現在の憲法改正の議論の背景がここにある。

五章以降は、日本とアジアそして中国、
少子国家の未来、教育の再生と続く。
安倍総理の考える福祉のかたちは、
人口の少ないスウェーデンのような超福祉国家は実現不可能で、
最低限の生活は国が保証し、あとは個人と民間と地方の裁量で。
少子化、人口減少の中で生産性を上げるには、
アジアでFTAを拡げること。
若者が自分の国に誇りを持てるような教育を、
理想は映画「三丁目の夕日」と続き、
「おわりに」で、若い人たちが
この国を自信と誇りの持てる国にしたい、と締めくくっている。

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